秋葉原裏路九州じゃんがら本店 — 青い看板の下で明太子のせた豚骨一杯

東京千代田区秋葉原、電気街の大通りから一ブロック入った細い路地に青く光る看板が一つある。九州じゃんがら。右の壁に筆文字で「秋葉原本店」と書き付けてあるのを見ると、ここが本店だ。夕方八時ごろに到着したのに、すでに門前に人が立っていた。前列に天然パーマの外国人客二人、その後ろにビーニーをかぶった人。東京のラーメン屋の列はどれもそうだが、怖いほど長くはなく、代わり…

千代田区 · 九州じゃんがらラーメン秋葉原店

東京千代田区秋葉原、電気街の大通りから一ブロック入った細い路地に青く光る看板が一つある。九州じゃんがら。右の壁に筆文字で「秋葉原本店」と書き付けてあるのを見ると、ここが本店だ。夕方八時ごろに到着したのに、すでに門前に人が立っていた。前列に天然パーマの外国人客二人、その後ろにビーニーをかぶった人。東京のラーメン屋の列はどれもそうだが、怖いほど長くはなく、代わりに速く減る。

青い背景に赤い文字で九州じゃんがらと書いた看板と秋葉原本店の筆文字額、ピンク色の暖簾がかかった秋葉原本店入口と並んでいる客たち
青い看板、筆文字の「秋葉原本店」、ピンク色の暖簾。路地が狭いので写真を撮ろうとすると後ろに下がる場所がない。

並んでいる間にメニュー板から先に読んでおくのが得策だ

入口脇の壁が全体的にメニュー板だ。列に並んでいる時間が無駄でない理由がここにある。外で先に決めて入らないと、中で慌てる。壁に貼られた値札をそのまま写すとこうだ。

「全部入り」はカクニ、明太子、味玉を全て入れたバージョンだ。基本から700円ぐらい上がるが、初めて来たなら、この700円は使う方をお勧めする。カクニだけ抜くか明太子だけ入れるといった中間の組み合わせも1100円台から細かくあるので、予算に合わせてパーツを選ぶようにアセンブルできる。麺の固さも選べる — コナ落とし(一番固い)からハリガネ、バリ固、かため、ふつう、やわらかめまで。注文する時に言わないと普通で出てくる。英語·中国語·韓国語メニューがあると黄色い案内板に堂々と書き付けてあるので、日本語ができなくても心配する必要がない。決済はクレジットカード、PayPay、R Pay、UnionPayのステッカーが全て貼ってあった(料金·決済手段は変わる可能性があるので現場確認をお勧め)。

店の入口上に置かれた富士山のミニチュアと店長キャラクター挨拶板、阿蘭陀と書いたステンドグラスなど、その下に貼られたラーメンの値札とトリップアドバイザー認証書
「店長からのごあいさつ」の下の店長キャラクター、富士山のミニチュア、阿蘭陀の提灯。2019年トリップアドバイザーエクセレンス認証書も一緒に掛かっている。

立地 — 大通りから離れた分だけ静かだ

JR秋葉原駅から歩いて何分かで着く。ただしヨドバシやラジオ館の方の派手な通り沿いではなく、古い建物の間に一つ入った路地なので、地図なしで感で探そうとしたら二度通り過ぎた。青い看板は目の高さよりはるかに上に掛かっているので、スマートフォンを見ながら歩いていると見落とす。頭を上げて歩きなさい。

店の中の壁が全て読み物だ

席に座ると目が退屈する暇がない。茶色い壁紙の上に九州弁の吹き出しステッカーが四方八方に貼ってある。むぞらしかね、よかね、どぎゃんね、ほなこつね、まうごつうまか。象、鹿、猿、緑色の鳥のイラストが一つ一つ組み合わさっているので、意味がわからなくても大体雰囲気は読める。真ん中に貼った大きな紙はラムネの飲み方説明だ。玉を押し込んで数秒待ってから飲めと、急いで飲んではいけないと絵まで描いてある。その下には、この店の水は浄水器でろ過した水で、スープの準備と製氷機にも同じ水を使うという案内が貼ってある。箸立てに赤い箸がみっしり詰まっていて、その横にナプキンの箱。使い終わった伝票はレジに持って来るという案内がテーブル側に別にあった。

茶色い壁に九州弁の吹き出しステッカーとラムネの飲み方案内ポスター、札幌ビール650円ポスター、子供用ラーメン580円ポスター、赤い箸立てとナプキン入れ
九州弁のステッカーとラムネの説明書。右下の青い取っ手が浄水した水のディスペンサーだ。

反対側の壁はそのままクイズコーナーだ。「みんな〜 わかるかな!?」というピンク色の懸垂幕の下から問題1番から6番まで色別に貼ってある。カエダマの最高記録が何回かを当ててみろということ、緑色の鳥の名前を知っているかということ、店の名前を『じゃんがら』にした理由を知っているかということ、カピタンが何の国の言葉か聞くこと。横には歴代の法被写真がフレームで掛かっているが、初代·2代·夏用まで並べて整理してある。一人で来てラーメンが出てくるのを待つ5分が退屈ではなかったのは、もっぱらこの壁のおかげだ。答えを教える紙は見つからなかった。

店の壁に貼られたクイズポスター、ピンク色の懸垂幕に みんな〜わかるかな!?と書かれ、問題2·4·5番カードと歴代法被写真フレームが一緒に掛かっている
問題4番:「店の名前を『じゃんがら』にした理由を知っていますか」。左のフレームは初代から続いてきた歴代の法被。

丼が出てきた — スープが黄色だ

出てきたラーメンを見て最初に驚いたのは色だった。博多豚骨といえば白いスープを思い浮かべるのに、ここはオレンジ色がかった黄色だ。スープの表面に油膜が細かく浮いていて泡が細かく絡んでいる。味玉が左に、真ん中には細く切ったねぎとキクラゲ、右上に明太子の塊が丸ごと乗っかっている。そしてスープの上にぽっこり突き出たカクニ — 筋目がそのまま生きている豚肉の塊だ。

オレンジ色がかった豚骨スープの上に味玉、細く切ったねぎ、キクラゲ、明太子の塊と筋目が生きているカクニが乗ったラーメン一杯と赤いレンゲ
全部入り。明太子はあの状態のまま乗ってきて、スープに溶かすかどうかは食べる人の心次第だ。

スープからひと匙。濃いが重く押さえつけることはない。豚骨特有の臭いがほぼないので、豚骨が苦手な人でも超えられるほどだ。代わりに後味にほのかな甘みが残るのに、これが明太子と出会うと塩辛い方向に一気に傾く。私は半分ぐらい食べてから明太子をスープに溶かした。スープが淡いピンク色に染まりながら味が一段階変わるのに、最初から溶かすと元々のスープの味が見えないので中間で溶かすことをお勧めする。

麺は博多式の細いストレート麺だ。普通でオーダーしたら芯が少し残る程度で出てきた。箸で持ち上げるとまとまらず筋がそのまま落ちる。太さが薄いのでスープをよく吸ってくる代わりに、すぐにのびてしまうので、写真を何枚か撮る間にも表面が変わる。カエダマをするなら、麺がまだ残っている時に事前にお願いしないとタイミングが合わない。

赤い箸で細いストレート麺を持ち上げた様子、下の丼には黄色い豚骨スープとカクニ、ねぎが見え、奥には水のボトルと別の丼が置かれている
麺を持ち上げるとそのまま筋が崩れて落ちる。奥に見える茶色い急須が水のボトルだ。

カクニは箸で押すと筋に沿ってひび割れる。脂肪の層がスープの温度に溶けて柔らかいのに、脂肪が負担に感じる人にはこの部分で好き嫌いが分かれそうだ。私は二切れのうち一切れを食べてから残した。スープがすでに濃いから、カクニまで全て食べるとの終盤に少し飽きた。次に来たなら、カクニを抜いて明太子と味玉だけ入れた1130円のコンボにしようと思う。

行く前に知っておくと良いこと

ラーメン一杯に1590円なら東京で安い方ではない。ただし明太子とカクニと卵が全て入った値段ということを考えると納得がいく。店を出ると路地は相変わらず暗かったが、青い看板だけが一人で明るかった。中から見た九州弁のステッカー文の一つがずっと引っかかった — まうごつうまか。後で調べたら「本当に美味しい」という意味だった。

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