キリンが舌を出すまで — フーコック ビンパール サファリで過ごした半日

ベトナムのフーコック島北西部、現在はアンザン省に属するこの島のビンパール サファリは、空港から車で進むと到着する。グランドワールドやサンセットタウンのような南の繁華街に泊まっているなら、移動時間に余裕を持つことが大切だ。朝9時少し過ぎに到着したが、チケット売り場前の日陰はすでに満杯だった。茅葺き屋根のゲートに緑の「VINPEARL SAFARI」の看板が掲げ…

鞍 · ビンパール・サファリ・フーコック

ベトナムのフーコック島北西部、現在はアンザン省に属するこの島のビンパール サファリは、空港から車で進むと到着する。グランドワールドやサンセットタウンのような南の繁華街に泊まっているなら、移動時間に余裕を持つことが大切だ。朝9時少し過ぎに到着したが、チケット売り場前の日陰はすでに満杯だった。茅葺き屋根のゲートに緑の「VINPEARL SAFARI」の看板が掲げられ、その隣に灰色の象のオブジェと薄紅色のフラミンゴのオブジェが並んでいる。子どもたちは到着するとすぐに象の前で写真を撮った。

茅葺き屋根のチケット売り場の上に緑のVINPEARL SAFARI看板がかかり、灰色の象のオブジェと薄紅色のフラミンゴのオブジェの前で子どもたちがポーズをとっている正門全景
チケット窓口が1番から6番まで並んでいる。朝9時台なのに行列があった。

ゲートを通って少し歩くと、薄紅色の「flamingo」レタリングオブジェが現れる。背後に人工滝と茅葺き東屋が見え、床は木の切り株のような踏み石で舗装されている。インスタ映えスポットとして評判の場所なので、順番を待つ必要があったが、幸いにして回転は速い。写真を撮った後、すぐ左の道から動物エリアが始まる。

薄紅色のflamingo レタリングオブジェとビンパール サファリロゴの前で子ども3人がVサインをしている様子
「flamingo」のオブジェ。背後の滝の水音が思ったより大きい。

オープンサファリ — バスの窓から見えるもの

ここの醍醐味は、檻に閉じ込められた動物を見ることではなく、車に乗って放飼いエリアを通過することだ。屋根だけで窓のないサファリバスに乗ると、赤い土の道に沿って20分ほど走る。最初に出会ったのはシマウマだった。乾いた赤い土の地面に頭を下げて何かを食べていたが、鬣がピンと立っているのが絵本で見たのと全く同じで、子どもが先に叫んだ。後ろの木の影には何匹かのシカがうろついていた。

赤い土の地面に頭を下げて草を食べるシマウマ、背後の木の間を歩くシカが見える放飼い場の風景
乾期なので地面がからからに乾いている。かなりほこりが舞っている。

もう少し進むと、角がとてつもなく長い牛の群れが木の影に集まっていた。ワットゥシ牛だ。角ひとつが人間の腕の長さをはるかに超えているのに、20頭ほどが一塊になって暑さを避けていた。バスが止まっても見向きもしない。

背の高い木々が並ぶ森の影に、長い角を持つ茶色のワットゥシ牛の群れが無数に立ったり座ったりしている様子
長い角のワットゥシ牛の群れ。全てが影の方に集中していた。

サイは枯れた枝が垂れ下がる日除けの柱の横で、地面を掃いていた。革のしわが鎧のようにぎゅっと詰まっており、前の角が鈍い。足元に緑色の飼料の破片が散らばっているのを見ると、給餌がつい先ほど通ったようだった。

枯れた枝が垂れ下がる日除けの柱の横で、頭を下げて地面を掃くシロサイ
サイ。地面に緑の飼料が落ちていた。

肉食動物エリア — 期待値をやや下げる必要がある

ライオンとトラのエリアは、率直に言って物足りなかった。時間帯のせいが大きい。朝11時過ぎに通ったのだが、オスライオンはヤシの木の下に横たわり、目を半分閉じてあくびをしていた。たてがみは写真で見たのはるかにまばらで、顔には古い傷が何本も走っていた。横にはメスライオンの前足がぴょこんと出ていた。

ヤシの木の葉の下の草地に横たわり、口を開けてあくびをするオスライオン、右にメスライオンの前足が見えている様子
オスライオン。顔の傷が目立っていた。

すぐ横のメスライオンは前足に顔を埋めて、完全に寝ていた。体を丸めて寝ている姿は、大きなネコと変わりがない。バスが通り過ぎる間、耳も一度もぴくとしなかった。

ヤシの木の下、体を丸めて前足に顔を埋めて寝ているメスライオン
前足に顔を埋めて寝ているメスライオン。

トラも同じだった。大きな岩の背後に体の半分を隠し、お腹を空に向けて伸びていた。最初はどこにいるのか見つからず、耳の片方がぴょこんと出ているのを見てようやく気づいた。落ち葉が積もった地面にオレンジ色の縞模様が半ば隠れていて、野生でこの模様がなぜ迷彩色なのか、その時初めて理解した。

落ち葉が積もった森の地面で、大きな岩の背後に体を半ば隠し、お腹を上に向けて横たわっているトラ
岩の背後に伸びていたトラ。耳だけを見てようやく見つけた。

もう少し進むと、同じトラが体を返して横向きに横たわっていた。顔は見えたが、やはり眠ったままだった。肉食動物を活動的な姿で見たいなら、開園直後か午後遅い時間を狙う方が良い。正午頃のフーコックの暑さに耐えて起きている動物はほとんどいない。

落ち葉が積もった森の岩の横で、横向きに横たわって眠るトラを遠くから撮った様子
体を返した後も眠り続けていた。

アジアハイイロクマとゾウは逆に活発だった

肉食動物が伸びていたのと違い、アジアハイイロクマは人間の方を見て座っていた。胸に明確なクリーム色のV字があり、後ろ足で座って前足を閉じた姿勢がまさに何かを待っているようだった。このエリアはガラス越しなので、非常に近くで見ることができる。

胸にクリーム色のV字模様があるアジアハイイロクマが、後ろ足で座って前足を閉じ、頭を上げている様子
胸のV字が鮮明なアジアハイイロクマ。

顔をアップで撮ると、鼻の周りの毛が白くなっており、口を開けるとピンクの歯茎が見えた。かなり年老いた個体のようだった。子どもがガラスに手を当てると、一瞬視線を移してから再び頭を向け直した。

鼻の周りの毛が白くなったアジアハイイロクマが、口を開けた状態で横を見つめる顔のクローズアップ
鼻の毛が白く見えたので、かなり高齢のようだった。

ゾウの放飼い場は、赤い土の床に小さな水たまりが一つある構造だ。1頭が鼻を長く伸ばして観覧通路の方に出した。鼻の先が目の前1メートルまで来たが、シワ一本一本が全て見え、耳の後ろには年老いたゾウ特有のそばかすのようなピンク色の斑点が広がっていた。

赤い土の放飼い場で、鼻を長く前に伸ばしたゾウ、背後に水たまりと岩が見える様子
鼻を通路の方に伸ばしたゾウ。シワが全部見えるほど近い。

同じ場所から正面に歩いてくる場面も撮った。背後では別の1頭が水たまりの方に向かっていた。足音がほとんど聞こえないのが意外だった。この大きな体が乾いた土を踏むのに、ドン、という鈍い音が一つするだけだ。

赤い土の放飼い場で、正面に歩いてくるゾウと、その背後で水たまりの方に歩いていく別のゾウ
正面に近づいてくるゾウ。背後は水たまりに向かっている。

キリンへの給餌 — ここが真骨頂だ

一日の中で最も印象に残ったのはキリンへの給餌デッキだった。木の柵を挟んでキリンが首を下げる構造で、人が立っている高さにキリンの顔がちょうど来る。到着した時には、すでに人々が二重に立っていた。

茅葺き屋根のデッキの下に集まった観覧客の上に、複数のキリンが木の柵越しに首を長く伸ばしている様子
デッキの前はいつもこの程度で混雑している。キリン3頭以上が一緒に並んでいた。

給餌は紙コップに入れた野菜の切れ端で、別途購入だ。価格はシーズンによって変わるようなので、現地確認をお勧めする。コップを持って手を上げるとキリンが首を曲げて近づいてくる。

木の柵越しに深く首をかがめて観覧客の方に近づいてくるキリンの顔と、紙コップを持つ人々
紙コップを持つ人々に首をかがめるキリン。

問題は舌だ。キリン舌は濃い紫色で長さが40cm近くあるのだが、給餌を受ける前にまず舌をぐっと出す。初めて見た子どもは思わず手を引っ込めた。

紫色の長い舌を下に大きく出しているキリンと、木の葉を持ってほほえみながら眺める観覧客たち
舌がこんなに長い。事前に知っていると驚き方が少なくなる。
灰色のTシャツを着た子どもが手を伸ばして給餌を渡し、キリンが舌を出して受け取ろうとしている場面、背後に他のキリンたちが見えている
次の子が勇気を出した。背後にキリンがあと2頭いる。

一度成功すると恐怖は消える。子どもたちが代わる代わる手を上げている間、キリンは疲れることなく首を下げ続けた。舌が手のひらに触れるとすべすべしていて温かいと、子どもがそう表現した。

灰色のTシャツの子どもと大人たちが木の柵の前でキリンに給餌をしており、背後の放飼い場にキリンが2頭立っている様子
一度やると、子どもたちは続けたくなる。
青い空とパラソル構造物を背景に、白いTシャツを着た子どもが手を高く上げてキリンの口に給餌を入れている様子
空が開いている場所は逆光なので、写真を撮るのが難しい。

給餌が終わった後もキリンが手の臭いを嗅ごうと降りてきた。子どもが空の手を上げたが、キリンは鼻の先を近づけて、しばらくくんくんと嗅いだ。この瞬間が今日の最高だというのが満場一致だった。

空の手を上に伸ばした子どもの手に向かって、キリンが鼻を近づけて臭いを嗅いでいる場面、背後に白いパラソル構造物が見えている
給餌がなくても、手の臭いを嗅ぎに降りてくる。
キリンが首を長く伸ばした下で、子ども3人が並んで立ちVサインで記念写真を撮っている様子
キリンがフレーム内に入ったタイミングで、やっと撮れた集合写真。

キリンを眺めながら食べる昼食

給餌デッキの近くにはキリンの放飼い場を見下ろすレストランがある。茅葺き屋根に竹のカーテンを下ろした開放的なホールなのだが、席に座ってご飯を食べている間、窓の向こうにキリンがそのまま立っている。冷房はなく、天井の扇風機と風で凌ぐ構造なので、昼間は結構暑い。テーブルに何本かのダサニ天然水ボトルが置かれていた理由がある。窓際の席は競争が激しいので、食事の時間を少し早めるか遅めるか方が良い。

竹のカーテンを下ろした開放的なレストランの中で、人々が食事をしている傍ら、窓の外の放飼い場に1頭のキリンが正面で立っている様子
ご飯を食べている間、顔を上げるとキリンがこちらを見ている。テーブルの上の天然水ボトルの本数が暑さを物語っている。

子どもたちが最も長くいたエリア

実は子どもたちが最も長く居ついていたのは、大きな動物ではなく、小さな動物の放飼い場だった。幼い鹿が1頭、土の床に座っていたが、手を出しても逃げずにじっとしている。背後のおりの影には、成長した個体たちが横たわって休んでいた。

木の影の下の土の床で、子ども2人が身をかがめて幼い鹿をなでており、背後のおりの前に別の鹿が横たわっている様子
手を出しても逃げなかった幼い鹿。

別の場所では、子ども6人くらいが丸く集まって給餌用のコップを持っていた。人が集まると、幼い個体が1頭中央に入ってきて、しばらく歩き回った。大人たちも身をかがめて写真を撮るのに夢中だった。

背の高い木の下の赤い土の床で、子どもたちと大人たちが丸く集まって給餌用のコップを持ち、小さな動物に給餌をしている様子
給餌用のコップを持つと、人間の間を自分からくぐって入ってくる。

ヒツジの放飼い場には、数日前に産まれたように見える子どもがいた。毛がまだ短く純白なので、隣の母親とは色が確然と異なっていた。母親が鼻を当てて臭いを嗅いでいる間、子羊がこちらに向かってとことことことと歩いてきた。

草原で母ヒツジが頭を下げて臭いを嗅いでいる横から、毛が短い純白の子羊が前に向かって歩み出ている様子
産まれてからまだ日が浅く見えた子羊。

屋内爬虫類館とフラミンゴ池

日差しに疲れた時に入るのに良い場所が屋内爬虫類館だ。人工の岩壁で装飾された部屋に、薄黄色のビルマニシキヘビが丸太の台の上に巻きついていた。胴体が成人の前腕ほどで、鱗に光沢があった。照明が暗いので写真が上手く撮れないので、手すりに腕をつけてフラッシュなしで撮る方が良い。

人工の岩壁で装飾された屋内展示館で、丸太の台の上に巻きついた薄黄色のビルマニシキヘビ
台の上に巻きついたビルマニシキヘビ。屋内なので涼しい。

出口の散策路を下ってくると、フラミンゴ池が現れる。正門の薄紅色のオブジェと対をなす場所なのだが、実際のフラミンゴはオブジェよりはるかに淡い薄紅色だ。木の枝の間から十数羽が浅い水に立ち、くちばしを水に浸していた。木に隠れて全身が収まらないので、池の左端の方に数歩下って行くと視野が開ける。

うっそうとした木の間から見える浅い池に、薄紅色のフラミンゴが十数羽立ってくちばしを水に浸している様子
木に隠れて見えにくい。池の左端がそれでも視野が開いている。

位置と移動ルート、もう一度行くなら

サファリはフーコック北西部のゲム・ザー一帯にある。南部のズオン・ドンやアン・トレイから出発すると、移動だけで往復かなり時間がかかるので、朝早く出発してサファリを見て、近くのビン・ワンダーズに移る動線が効率的だ。島の北部はタクシーが貴重なので、帰りの車を事前に決めておくのが安全だ。グラブがつながらない時間帯がある。

もう一度行くなら、こうするだろう。

動物園の経験自体は、規模にしては密集しているとは言い難い。ただキリンが首を下げて子どもの手のひらに舌を当てる3秒間は、他の場所では買いがたいシーンだった。子どもを連れてきたなら、そのデッキで最も多くの時間を過ごすことをお勧めする。

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